盲導犬訓練士になるには?
盲導犬訓練士になる方法
盲導犬訓練士とは、視覚に障害がある人達の生活を補助していくための役割をする盲導犬を、トレーニングしていく為の資格です。
2017年時点で全国で活動している盲導犬の数は約950頭となっており、それは実際に視力障害で日常生活が難しくなっている人の数に対してかなり不足しています。
盲導犬として実際に活動をしていくためには特殊な訓練をしていく必要があることから、そうした特殊なトレーニングをしていく業務が「盲導犬訓練士」の役割です。
一般課程で愛玩動物として飼育されている犬に対してしつけを行う仕事として「家庭犬トレーナーというものがありますが、それらにに比べて盲導犬訓練士はより専門的な知識を備えた訓練士として位置づけられています。
なお盲導犬として選ばれる犬種は限定されており、ほとんどがラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバー、もしくはこの2犬種のミックスです。
盲導犬としてトレーニングを完了した犬たちは全国の盲導犬協会に登録をされ、そこで必要とする人のもとへと届けられていくことになります。
そのため盲導犬訓練士はあらかじめ協会所定の資格を取得するとともに、訓練が終わった犬たちを送り出すという役割をしていくことが必要です。
資格概要、難易度
具体的に盲導犬訓練士としての資格を取得するためには、「財団法人日本盲導犬協会」の運営する盲導犬協会付設盲導犬訓練士学校に入学します。
そこでまず基礎科修了し、その後の専修科に進学して盲導犬訓練士認定試験に合格する事により、取得をすることが可能です。
ただしこれらの学校への入学や修了には、一定の受験要件が設定されています。
具体的には盲導犬訓練基礎科では高等学校卒業程度以上の学力があるということや、入学時に30歳以下であるといったようなことです。
また大型犬とのトレーニングを行っていくということから、心身が健康であるということも条件の一つとされています。
盲導犬訓練基礎科では一次選考と二次選考とがあり、筆記試験および集団面接などにより盲導犬をトレーニングしていくために必要な素質があるかということも見られます。
なおこの盲導犬訓練士の資格の難易度は平成20年の時点で3.2%となっていることから、相当に難しいことが分かるでしょう。
盲導犬を訓練するということは、いくら熟練のトレーナーであっても100%成功するというわけではありません。
犬にはそれぞれ性格があり、また適性もあることから、盲導犬として長く付き添っていくことができる犬というのは、同じ犬種の中でもかなり限られた存在となるのです。
盲導犬訓練士は100%の成功を目指すのではなく、犬たちの個性を尊重しつつ正しく適性を伸ばしていくという能力が求められます。